映像リポート「ミツバチの分蜂(ぶんぽう)」   2002/04/28更新 

〜分蜂蜂球(ぶんぽうほうきゅう)の出来るまで〜


 昨年の5月5日、初めてミツバチの巣分れ(分蜂蜂球)を発見(撮影)し、一喜一憂しました。しかし、その実態は定かではありませんでした。そもそも分封蜂球そのものを見るのも大変ラッキーなことだったからです。
 あれから約1年、昨日(4月27日)偶然にもその生態を目撃することとなりました。
 一見すると気持が悪いとか、ハチは嫌いなので・・・。とかいわれるかもしれませんが、僅か1mほどの距離からミツバチの生態を眺めていると案外可愛いもので、1日みていても飽きません。^^;
 何はともあれ、偶然に目撃することとなった「分蜂蜂球」の様子をご覧いただければ幸いです。 〜Martin〜

Photo:見事なミツバチの分蜂蜂球(ぶんぽうほうきゅう)

◆分蜂(分封ともいう)とは
 多くの生き物では、子供がたくさんできることがその生き物が増えることになりますが、社会性昆虫という名前で呼ばれるミツバチでは、群れのミツバチの数が増えることも大切ですが、それだけではミツバチが増えたことになりません。同時に群れの数、ミツバチの巣の数が増えないとミツバチが増えたことにならないのです。
 この群れの数を増やす方法が「分蜂」で、分蜂はミツバチのような社会性昆虫の種族保存の大切な現象なのです。ニホンミツバチの分蜂の時期は5〜6月であるといわれています。

◆屋根裏のミツバチ
 私の自宅離れの屋根裏に相当数の蜜蜂が長年住まい?しており、何度か熊蜂に襲われていなくなったことがあります。ところが一昨年前から再び集団で生活するようになり、晴れの日にはそれこそ「蜂の巣をつついた様な大騒ぎ」で採蜜に駆けずり回っています。
 ところが分蜂(女王蜂が複数にななると、母の女王と働きバチが巣を離れ、別々のコロニーを形成するのに分かれていくこと)の時期を迎えると、外に出たグループは近くの木になどに、女王蜂を核にしてその周囲を働き蜂が取り囲み、次の住まいが見つかるまでのあいだ、臨時の「蜂の巣」状態を形成するのです。

分蜂蜂球(ぶんぽうほうきゅう)の出来るまで
Photo:松の木上空を乱舞するミツバチ  4月27日、この日は朝から好天に恵まれ、ミツバチたちも朝から忙しく飛び回っています。ところが午前10時半を過ぎることから、様子が一変し、あたかも空中戦のように激しく飛び回るようになりました。
 もしや、分蜂では・・・。と考え、デジカメを手元に置きながら観察を開始しました。
 最初のうちは屋根のうえを中心に激しく飛び回っていましたが、11時を回るころからその中心が裏庭の松の木上空に移ってきました。

 
(Photo:松の木上空を乱舞するミツバチ)
Photo:松の枝に群がりはじめたミツバチ  11時8分頃から、松の木の枝にミツバチが群がり始め、いよいよ分蜂蜂球の始まりです。最初から「塊のようになるのかなぁ」などと思っていましたが、約1mくらいの間に枝の表皮が見えなくなるように、ミチバチがへばりついている様子がよく分かると思います。

 
(Photo:松の枝に群がりはじめたミツバチ)
Photo:ミツバチで膨れ上がった松の枝  それから僅か数分後、松の木の枝はミツバチどどんどん膨れてきました。依然としてミツバチは激しく飛び回っています。果たしてどんな形になるのでしょうか。興味は次第に高まります。

 (Photo:ミツバチで膨れ上がった松の枝)
Photo:ふたつに分かれたミツバチの塊  さらに数分後、帯状に群がっていたミツバチがふたつの球状に分かれてきました。まさか両方に女王蜂がいるわけではないでしょうが、こっけいな形に思わず笑ってしまいました。
 さてお次はいかが相成りますか・・・。

 (Photo:ふたつに分かれたミツバチの塊)
Photo:完成間近か!分蜂蜂球  それから2時間あまりが経過し、それまでふたつに分かれていたミツバチの塊が徐々にひとつのほうへ移動を始めました。そして見る見るうちに大きくなっていきます。いよいよ分蜂蜂球も最終章でしょうか。
 完成版は一番上の画像をご覧下さい!

 (Photo:完成間近か!分蜂蜂球)
Photo:巣を形成するミツバチたち  4時間ほどのドラマも終わり、ホッと一息です。
 この画像は、脚立のうえに立って、約30センチメートルの至近距離からの撮影です。ミツバチたちは、我々が危害を加えないことを知っている様子で、1メートルの至近距離から観察しても動じる事はありません。せっせと働きバチは蜜を持ち帰っては、ハチたちの隙間にもぐりこみ奥へと蜜を運んでいきます。このメカニズムには素晴らしいものがあります。
 (Photo:巣を形成するミツバチたち)

 、こうしてミツバチたちは新しい住まいが見つかるまでの間、文字どおり身体を張って擬似「巣」を作り、女王バチを外敵から守りながら、採蜜活動に飛び回っています。
 こうして今回、偶然にも分蜂蜂球ができるまでの一部始終を目にするという、貴重な体験をすることが出来ました。ミツバチを通じて自然の偉大さ、不思議さを肌で感じることも出来ました。
 現在までのところ分蜂蜂球は健在です。いずれ新しい住まいが見つかるまでに、場所を代えるか、今の場所に留まるかは定かではありませんが、明日あたりまでなら至近距離で観察できるかもしれません。

 私の住む多気町長谷地区は、豊かな自然に囲まれてこうした自然がたくさん残っています。これからも出来うる限り守り続けたいと思います。今回のリポートが、何かの参考になれば幸いです。

Photo:大きく膨らんだ分蜂蜂球(ぶんぽうほうきゅう)

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 ハチの分封パチリ!  

 多気の奥山さん「自宅庭に“1000匹の塊”」が新聞に掲載されました。 

 多気町長谷の地方公務員奥山高祥さん(49)が27日、自宅の庭でミツバチが巣分れしているのを見つけ、カメラに収めた。
 巣分れは分封といい、繁殖期に女王バチが複数になると、母の女王バチが巣を離れ、別の巣を形成する。
 奥山さんは同日午前11時ごろ、庭の松の枝にミツバチが群がっているのを見つけた。群れは直径約30センチの球状になり、その約3時間の様子を撮影した。
 奥山さんは「ハチは1000匹以上はいた。多気町は自然が豊かなので分封が観察できたのだと思う」と話している。
 (平成14年4月28日付け中日新聞から)
Photo:巣分れし、営巣するハチの群れ

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